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多部未華子❤(さっぽ君)~I'm happy just to see Mikako's big smiles.
多部ちゃんが笑ってるだけで幸せ。そんな応援ブログです。
短編小説  チェンジ ザ ワールド 2


  【前回のラストシーン】

2049年の1月25日を迎え 私も60歳に なり

あの時 私があれをしてれば 人生が変わってたのではないか?

と思うことが増えてきました。




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大阪記念村には なんばグランド花月(通称NGK)の建物が そのまま移築され

保存されています。 

私と華香は正面の大階段を登り 劇場の中に入りました。

かなりの年月が経過してる為でしょうが ところどころ 壊れていますね。

エスカレーターも停止したままです。

2階の入り口を 抜けると 小さな売店のブースがありました。

ここで 幕の内弁当を買ったのを 思い出します。

あの 幕の内弁当って 数が少なくて 早く買わないと

売り切れちゃって 何度悔しい思いをしたことかしら

と どうでもいい記憶まで 蘇ってきます。

売店の 数メートル先に 劇場への入り口があります。

金具が錆付いたせいで ぎぎーっと 嫌な音をたてながら扉をあけると

当時では 考えられない静寂しきった舞台が見えました。

ここで 新喜劇みたのよね。 そういえばチュートリアルさんとか 今はどうしてるのかしら?

若かりし頃の思い出が 鮮明に溢れてきました。

1階の 最後列から ゆっくりと舞台の方へ歩きます。

私は娘と二人で 真ん中あたりのシートに座り そして目を閉じてみました。

私の頭の中に 笑い声が蘇ります。

懐かしい 定番ギャグの数々。 

娘が 何かを話しかけてるようでしたが、私は過去の記憶に夢中でした。


その時です。

舞台の幕が上がるときに 響きわたる ブザー音。

驚き目を開けると  静寂しきってた舞台の幕が 揺らめきました。

シマヤだしのもと と書かれた 懐かしいよしもとの緞帳が ゆっくり上がっていきます。

お決まりの よしもと新喜劇のテーマ曲も 館内に響きわたっています。

なにが 起こったの?と驚く私をよそに 緞帳は構わず どんどん上がりました。

そして 袖から 一人の男が 漫談でも するかのように 舞台に現れました。



そでにおいてある まくり(芸人の名前が表記される物)には

落陽亭 の文字。

落陽亭!? 芸人さんかしら?


「多部未華子様  NGKへ ご来場ありがとう ございます」

丁寧な言葉遣いと ともに 軽く会釈をする男。

男の口から 私の名前が出たことに さらに驚いた。

「華香っ! 何これ  どういうこと?」と 隣に座ってる娘に声をかけたが

反応が無いので顔を見る。

「えっ!華香? どこ行ったのよ」

隣の席には 娘の姿は無かった。



慌てふためく私に向かい 男は 話かけてきた。


「多部未華子様  私を 覚えておりますか?」

「誰?」

「お忘れですか?」

どこかで 聞いた事のある声だが 記憶には無かった。

「私の事を知ってるのですか?」

「はい もちろんです。 あなたは人気者でしたからね」

「人気者ですって?冗談じゃないわ  兄と間違えてるでしょ?」

「いえいえ そんな事はありません」

「俳優の兄とは違い 私は ずーっと主婦でしたから」

「それは あなたが 望んだ2回目の人生です。」

「2回目の人生? 私が望んだ?」

「30年の間に すっかり記憶が塗り替えられたようですね。 それも仕方ないでしょう」

「なんの事だか さっぱり分からないわ」

「大丈夫です。心配は要りませんよ。説明しているうちに 思い出すでしょうから」

普通なら 気が変になったのかと思ってもおかしくない状況なのに

私は、不思議と男の話から逃げなかった。

この男の声が どこか懐かしく思えたからだと思います。


「あなたは 前の人生では 多部未華子という女優でした。」

「私が女優? まさか」 私に女優が務まるわけがないじゃないと心で呟く。

「今は信じがたいでしょうが たしかにあなたは国民的女優でした。」

「ありえない・・・・わ」

「絶頂期の26歳の時 あなたは私と出会うのです」

「26歳の時に?」

「そうです。」





                                 つづく 
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